小説家になろう 勝手にランキング
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純文学ランキング 151~200位 主人公、川北奈江は、新潟に住む高校二年生の女の子。ミュージシャンを目指す美少年、檸檬のライブを観てひと目惚れ。檸檬を追いかけて体ひとつで東京へ出る。若い二人は、お互いを支え合いながら夢を叶えようと懸命に生きるが、11年後、現実に押し潰され、別れを迎える。10年を経て再会した時、檸檬は全てを失い、路上生活を余儀なくされていた。私があなたを救済するよ、そう言って救いの手を差し伸べる奈江。檸檬は奈江と暮らしながら、同じ会社で働き始める。絶対と
は何か?永遠とは何か?本当の幸せとは何か?そして二人が味わう奇跡とは?
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ビーチで金髪男が溶けるのを目撃した男が、それを伝えようとすればするほど、周囲の人に見間違いだろうと一笑に付され、笑いものに、果ては変になったのでは疑われる。
だが一人の女性が接近してきて、それはUFOに乗った宇宙人が攫ったのだとまことしやかに説明する。
割れ鍋に綴じ蓋のコンビの騒動の物語。
国会にてとある議員が提案した法律案。それは、
その場に居た全員の背筋を凍らせる物だった。
「加害者に同情が出来て、加害者は悪くないと
思える様な犯罪は、犯罪としないべきだ」
この発言は大きく取り上げられ、
「『同情犯罪』問題」として、世間で数多くの議論
が交わされた。
以降、加害者に同情出来、本人は悪くないと思える
様な犯罪が起こった時、賛成者に因る批判の声が
殺到する様になった。
それから2年後。
未だにその風潮が続いて止まない
中、ある一つの
事件が発生する。
※森鴎外『高瀬舟』リスペクト作品折りたたむ >>続きをよむ
松永先生が主催する鈴堂高校65期生旅行、卒業から一年を経て、久しぶりに再会した仲間たちだったが、滝沢誠はその仲間たちや自分の置かれている状況に異変を感じる。
不思議な感覚のまま卒業生旅行は進んでいくが、とある事件をきっかけに、誠はこの世界は何なのかをはっきりと目にしていくこととなる。
凄惨な事件と過去の後悔に、彼らはもう一度立ち向かう。
自称「笑いありシリアスありからの恋愛模様もあったりしつつ、アクションありのミステリーっぽいなにか」
!
〜あなたには、取り返したい後悔はありますか?〜折りたたむ >>続きをよむ
私は見た。ぞっとするような光景を。海の上を渡っていく、人々の姿を。
「幽霊の……パレードだ」
とっさに、そう思った。そして、そのパレードの中に視線を這わせて見つけたのは。
「……お母さん」
だったような、気がした。
✳︎✳︎✳︎
中学3年生のすずめは、毎日、防潮堤から海に浮かぶ「初島」を眺めていた。難病によって失った母が、島にいるのだと、信じている。すずめは夏休みに、泳いで母に会いにいくという計画を立てていた。すると同じく祖母を亡くし
ていた幼なじみでサーファーの男鹿も、一緒に泳ぐと言い出す。
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お読みいただければ、幸いです。
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真面目な会社員リチャード。
ある日、友人にスカイダイビングに誘われたリチャードは、魔が差したと言うか気が向いたと言うか、何となく行ってしまった。
とんでもない友人ととんでもないインストラクターに巻き込まれたリチャードにとんでもない悲劇が待ち受けるが、咄嗟にリチャードはとんでもない行動を起こす──!?
世界大戦がはじまり、売春宿『キャンディー・ハウス』の店主の娘・エマは、12歳で学校を辞めて繁盛する店を手伝い始めた。そこで働くセックス・ワーカー、そこに集う軍人たちの生きざまの中で育っていく少女エマは、何を感じ何を想っていたのだろうか。
大戦中、英雄には決して語られることのない、〈男たちの花園〉の話。
門林賢道 from 東京彈丸スピーカーズ
文学
純文学
ドラクエ2の復活の呪文を間違えた俺は何故か彼女にプロポーズするはめになったのだが。
夢のように薄暗くぼやけた毎日。
醒めない悪夢のような日々の中、礼也は、今日も見栄を張る。嘘をつく。
人に見下されないように、 傷つけられないように。ただそれだけのために生きてきた彼にとって、自分が持ってるものは何もなかった。
今日も彼は心の夜に堕ちていく。
昔々、海に近い村でのこと。その村では不定期に、場違いな船がよく現れていた。多くの大人は子どもたちに、船へ近づくなと言う。この年もまた現れた船に子どもたちは興味を示した。そんな子どもたちに長者屋敷の青年は告げる。「あの船へ乗りこんでも飲み食いすんな」と。ならば近づくだけなら許されるのではと、子どもたちは舟を漕ぎ……。
15年前の雪の夜に出会った女性を東北のある町に訪ねるところからドラマは始まる。あの夜の、幻のような記憶は、自分だけでなく、彼女もずっと抱えてきたものだった。再会した彼女が口にしたことは、意外な言葉だった。二度と会うはずではなかった二人が出会い、東京で新しい生活をはじめることになる。彼女は、ショパンが好きで、季節と花を愛した。それは、別れた妻と同じだった。彼女に妻を重ねながら、息苦しいほどの充足に満ちた生活の中で、15年間にそれぞれが生き
てきた世界を垣間見る。しかし、ある日彼女は、突然姿を消してしまう。彼女は、ある秘密を抱えていた。折りたたむ >>続きをよむ
夢を見た。
私は昼下がりの3年C組の教室にいて、窓際の席に座っている。教室の中には誰もいなくて、外を見れば青みがかった木の葉が風に吹かれてかすかに揺れていた。明かりのついていない教室は、窓から差し込む陽の光で左半分が白く照らされ、右半分は灰色に沈んでいる。穏やかな静寂が、黒板の右隅に書かれた日直の名前が、角の塗装が剥がれた机が、夢見心地の靄がかった意識をはっきりとさせていく。
大学を卒業して以来、博物館で監視員のアルバイトをしている北川あまねは、代わり映えのしない生活を送っていたが、謎めいた初老の視覚障害者・槇村に出会い館内の案内したことを皮切りに、彼女の周囲はにわかに動き始める。
親しい間柄の先輩・可織は、結婚するために監視員の仕事を辞めると言い出し、恋人・響太からは突然の別れを告げられてしまう。失うことを恐れていなかった彼女にとって、それは現実味を帯びないものだったが、響太が本気であることは嫌というほど
強く感じられた。だが、あまねは一方的に切り出された「別れ」に納得がいかず、時間を空けてからもう一度会いたいと求める。
思い悩みつつ日常をやり過ごすあまねは、ある日槇村から誘いを受ける。動物園に行くことになるが、元々動物園が苦手だったために貧血を起こしてしまう。そして、それをきっかけに彼女は槇村の過去と秘密を知り、目をつぶって歩くレッスンを通して奇妙な連帯感が芽生えるが、槇村はその日を境に常設展に顔を見せなくなり、ここから自らと向き合う日々が始まることになる。
ほどなく、あまねは響太と会う約束をし、手紙を書くために思い出の場所へと足を運ぶ。鮮やかな記憶に胸を締めつけられながらも、響太への手紙は形を成し、次第に別れを縁取っていく。しかし、あまねは最後に「さようなら」を書けず、有り余るほどの孤独が目の前にあることを自覚し苦しむ。
そして、あまねは可織の勤務最終日に遠回りをして博物館へ向かうことにする。公園の中を通り抜けながら槇村とのことを思い出し、目をつぶって歩いてみる。すぐに断念して目を開けてしまうが、目の前に広がる情景を見やり、あまねは現実を受け入れるための第一歩を踏み出すのだった。
※この作品は「note」にも掲載しています折りたたむ >>続きをよむ
潜在的に社会に存在する「枠から外れた」者たち。
鬱屈した日々を送る彼らの前に、彼らの声なき声を拾い上げ、望みを叶えようとする男が現れる。
──果てしなく続く空は、どこまでもどこまでも青かった──
これは世界でただ一人痛みを感じる少年の物語、「Pain to the world」
これは誰よりも友達を大切にした少年の物語、「紙切れ」
これは本当に大切にすべきものを見失った青年の物語、「Blank」
これは一人を救うために友が描いた物語、「Unlimited Sky」
物語とそれぞれの思いが交錯するとき、世界は新たな物語を生み出す。
「all over the world
」シリーズ、総集にして最終作!!折りたたむ >>続きをよむ
倉田は役者を目指していた好青年だった。しかし、二十三歳の冬、検察の不当捜査と友人の裏切りにより無実の罪を着せられ投獄されてしまう。罪状は住居侵入罪と強制わいせつ罪、そして殺人罪。懲役16年という刑罰から解放された倉田には何も残されていなかった。40を目前に控えた重い体と潰えた夢。役者になりたかったという過去の残滓。ふと、倉田は思い立つ。自分にはまだ演じなければいけない役があったではないかと。自分を犯罪者だと告げた検察、元友人、裁判官に
復讐をするため、彼らの願い通り主演倉田孝介による配役――殺人鬼を本当に演じてやろうと、そう思った。これは倉田の人生を舞台にした復讐の演目。冤罪によってすべてを失った倉田が本物の犯罪者へと生まれ変わる犯罪目録である。※プロットはできていますが(犯罪に関する)勉強不足に加え気分転換を目的に書いているので更新は牛歩。折りたたむ >>続きをよむ
ツイッターで話題になった「文字制限昔話」をやってみた。
概要:リポグラムを使って昔話を再構築してみた。
・最低限のルール
1.タイトルに含まれる文字の行だけ使用。
例:ももたろう
→あ行、た行、ま行、ら行
2.小文字、濁点、半濁点に関しては変換してもよい。
例:たちつてと→だぢづでど、っに変換できる。
3.ーを使うためにあ行が必要ではない。
例:さ行とた行しか使えない縛りでも、「ス
タート」という単語は使える。
4.原典のストーリーを「出来るだけ」なぞっていく。
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寛(ひろし)はグローバリゼーションがもたらす成長の限界を迎えた世界を「世界限界論」と呼び、環境、エネルギー、人口、食糧などが限界に達し、世界そのものが限界に直面して近代文明は終焉を迎えると予測した。限界に達した波は逆流して成長を遮り世界は混沌とするだろう。そうした「世界限界論」の下で生き延びるには逆流に身を任せてしかない。逆流に身を任せるとは・・・。
「子供が手に入れば、満足ですか」
少子高齢化は止まることを知らず、合法的に代理出産ビジネスが認められている近未来の日本。主人公はビジネスとして健康な子供を次々にもうけ、のし上がっていく。
幸福とは何か。子供とは何か。生きるとは何かを生殖がビジネスにまで発展してしまった現代への風刺をまじえて書く。
代理出産が正統派高額ビジネスとして成り立っている世界を風刺を込めて明るく書く。
「子供が欲しくない」事もエゴなら「子供が欲しい」事も大
人のエゴではないか。
動物としての自然本能、母性、父性愛、耳障りの良い言葉は結局大人が自分の欲望を満たしたい事を隠す耳障りの良い言葉ではないのか。
少子高齢化が叫ばれる時代に風刺をこめて書いた問題作。折りたたむ >>続きをよむ
5000字未満の短編たち
さくっと読める、一口サイズの物語たちです。
箸休めにどうぞ
更新は不定期です。
スターバックスコーヒーで親友・友香子と、「カモフレ」のハジメについて悩み相談をする。
キスはする、ハグはする、手をつなぐ、でも性交渉はしない、すきだとも言われない――そんな関係に陽子は立ち向かう。
エブリスタ、カクヨムにもマルチ投稿しています。
ピカレスク(悪者)小説の楽しみ 面白くって少し教訓的な。
オムニバスの短編小説集。
「中華料理店」中華料理店でのデート
9月22日
今日から虚無を飼うことにした。名前はムー子。生後三か月の女の子だ。まだ少し足取りがおぼつかないようだが、そのよちよち歩きが可愛らしい。これからどんな風に成長していくのか楽しみでたまらない。
古着屋で革ジャンを買ってみた。そしたら革ジャンがしゃべるんです。
九の山繭また矢田トムヤタ様わたやばや田渡はまた山、素山々や生ゆたな真綿は真綿は綿谷と綿谷だ、たらまらくらま、真山浜山山山や玉山や旗はさあなあさあさあはラたはたはは村田、真山やまわまゅは真綿やらさあさあ
Eなあなあ旗らまらま、ま、ま、ま、まらまりらら、。
パトカーに乗るか、乗用車に乗るか、どちらか選んでいいと若い警官に言われた。どちらに乗っても警察署に行くことに変わりはなかったが、パトカーに乗るとなんだか大袈裟だと思い、乗用車を選んだ。
1時間で書く。
「天の川」「ロウソク」「りんご」の三題噺。
第11回空色ワンライの参加作品です。
執筆時間が短くて文字数が少ないため、さらりとお読みいただけます。
内面での一人称は私。架空の存在かのように達観し、物理世界の自分を俯瞰する。
現実世界でも一人称は俺。友人関係諸々からその立ち位置を選んだ。
屈折した少年が独走する青春真っただ中の純愛ラブストーリーが今、始まる。
俺は高校で出会ったクラスメートに一目惚れした。たぶん、その女の子はどこかの中学の体育祭で見かけた子にちがいない……
・「虫」は、カフカの「変身」を彷彿させる短編で、「変身」は本作品を書いた後に読んで多少驚いた次第です。
・「花いちもんめ」は幼少時代の不安。結婚し家族を設けた現在。
過去と現在。時代の段差をカメラのフラッシュのように、一瞬にして切り取った作品です。
○他人(ひと)の心を大切にするあまり自分の心がほったらかしになるのは本末転倒であるのであった
その他、
スタッカートとかロシア人とか人間味、ホームズ
【梗概】僕が好きになったのは、クラスでイジメられていた生徒だった。
イメージソング「君のいない夏(deen)」
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純文学です。
太宰治、三島由紀辺りが好きな方へ向けています。
見た目以上に複雑な構造をしていますので、異世界では足りない方へ。
(エブリスタと重複です)
大都会の駅前で、動物愛護の活動をしている団体がいた。
だが、活動は報われず足蹴に扱われ誰も話に耳を傾けてくれない日々……。
この作品は『カクヨム』『アルファポリス』様にも掲載しております。
今絶賛話題となっているマッチングアプリサービスを運営する、ベンチャー企業の最高技術責任者(CTO)である色見 祐一郎(しきみ ゆういちろう)は、今期から同社の代表より新しいミッションを言い渡されていた。
それは、「女性ユーザーの気持ちを深く知るために、直接ユーザーと会ってその心理を理解すること」。恋愛ベタで理屈屋の彼は、今日も週末にユーザーインタビューという名のデートに赴くが、女性の持つ一面に振り回され掌の上で転がされるのである。負け
るな色見。折りたたむ >>続きをよむ
パブリックスクールに入学したての13歳の僕は、学校の課外授業でロンドンのテート・ブリテンに来た。美術レポートをさっさと片付けて退屈な課外授業を抜け出そう、と悪友フレッドにもちかけられる。
そんな悪だくみを無視して、僕は絵を探して美術館の中をさまよう。ある一室に足を踏み入れた途端、僕は雷に打たれたように動けなくなった。そこで出会ったのは・・・。
西田雪芽は高校一年で、文字が読めない”失読症”を発症。
物語は二年後の春から。
幼馴染の道重芳樹は北海道の大学に進学した。
他方、雪芽の夢は島を出て、一人で暮らすこと。
しかし、家族には言い出せず島に残り花嫁修業をすることに。
これからどうしたらいいのか見当がつかず、一人で抱え込む雪芽のもとに芳樹が帰省する。
十九歳の夏はどのように心動かされていくんだろうか。
痛みはフローティングトレモロのように鬱屈していく!
大切に育てた家庭菜園のトウモロコシをハクビシンに二度もやられてしまい、怒りに任せて撃退用の毒だんごを買いにきたら、「本当にトウモロコシを食べたのがハクビシンだったのか」と疑問がわいて、それがどんどんどんどん妄想となって膨らんでいく男の話です。
九歳の愛実(まみ)と十歳しか年の離れていない叔父は壊れそうなほどに美しい顔をしていた。
ある夜窓からこそっそり愛実を訪れた彼は、誰かに首を絞められた跡を残したままドライブへ行こうと誘った。
長い間失くしていた記憶のパズルがようやく埋まる。
PIXIVにも掲載しています。
魔王様が敗れた日、私は泣いた。私は魔族でありながら人である勇者に憧れを抱いていた。私は、喜ぶべきことの時に泣いていたとして、代替わりした魔王様の前に引きずり出された。彼は問う。なぜに泣くのかと——
それは、ひどく私の心に響く。何かを、求め続けている。夢の奥底に、ひたひたと入り込んでいく。いつも、いつも、いつまでも、待ち人を追いかけるのだ。……「ノスタルジア」
短編小説や詞を載せていきます。bl風味には一応タイトルに※付けてます。
コロナウイルスの蔓延により、世界は今かつてない危機にある。
今この危機に人々が適切な対応に出ないとどうなるのか? 世界は終わりを迎えようとしているのか?
今ここに人々の意識が問われる時が来たのかもしれない。
世界の命運を問われるこの時代、あえての注意喚起を込めて、この一話完結のSF短編小説を送ります。
この作品は「カクヨム様」にも掲載しています。
⑴『埴谷雄高論』・・・死の結果に関する観念の位置
自同律という言葉を引き出して、「死は観念である」、或いは、「観念は死である」、というもはや自同律ではない文章を創造し、難解を図式化した。しかしまた、この図式が読解には繋がらないという点で、矛盾を抱えた考察になったとする、評論的文章。
⑵『埴谷雄高論』・・・空前の位置
我々とは全く異なる位置に居る埴谷を理解するには、空想論の切り替えだけでも、読者は宇宙へと行かなければいけない。まだ未
到達な場所への接近こそが、空前の位置に居る埴谷を理解出来るとする、評論的文章。
⑶『埴谷雄高論』・・・安易な足場から、小説に転落するまで
明確な意思を持って踏み入れた訳ではなかった、埴谷の小説に置いて、一度踏み入れたら脱却不可能な、その世界観から、理論で這い上がっていくことは、埴谷も同じ道を辿っただろうとする、評論的文章。
⑷『埴谷雄高論』・・・眼前に明示される、不動の言葉達
飛躍性と、定位性を併せ持つ、埴谷の小説家的有利性は、揺るがないアイデンティティを感じさせる。内容は宇宙的であるにも関わらず、言葉は眼前で不動であるとする、評論的文章。折りたたむ >>続きをよむ
私が受賞したかった若者向け短編賞で受賞したのは、同級生の三尋ジュンだった。彼女は、のびのびと書くことを知っていた。どう書けばいいかわからないまま、がむしゃらに書いていた私と違って。私は、ジュンに近づくことで何かを得ようとしたけれど、けっきょく得られたのは、一本の万年筆だった。
いつかこれで小説を書いてね。
ジュンの言葉は、私に呪いのようにこびりついた。
カクヨムにも掲載しています。
恋愛ドラマや映画を見て、その世界が壊れていく姿を夢想するのが好きな高校一年生の内気な在川悠。平凡な日常に辟易していたある日、「大声大会」で城下優里という強気な同級生が、祭りの悪口を叫び始める。城下優里が気になり始めた在川。
高校二年生で彼女と同じクラスになり、二人は会話を交わすようになった。楽しい時間が過ぎるが、なんでもストレートに言いすぎてしまう優里は虐められるようになり、引き篭もってしまう。心配した在川は彼女の家を度々訪ねるよう
になり、二人は親密な関係となっていく。他の人との会話では得られないようなことを彼女が告げるたびに、在川は彼女が好きになるのだった。
しかし冬休みに入ったある日、優里に貸していたDVDに彼女が傷をつけていたことを知り喧嘩してしまう。以後絶縁状態に。優里以外に友達も話し相手もいない在川は精神的に追い詰められ、生活は徐々に廃れていく。
高校三年生の秋には、夢と現実の区別も曖昧になっていった。ある日、優里の引きこもりが長引いている理由は、優里の言葉でメンツをつぶされた男たちが優里に毎日嫌がらせの手紙を送っていたからだと知る。優里を慰めなくてはと思い優里の家に向かうが、優里はその少し前の日、自殺していた。DVDの傷も、優里が在川に出した最後のSOSだったのだ。在川は生きる希望を無くし、自殺しようとする。
引き留めにきた母に、在川は「城下さんのところに行くんだ」と告げる。だが母は恐ろしいものを見る目で、「城下さんって誰? そんな人はいないのよ」と答えた。学校にも、近所にも、城下優里という人物は存在しなかった。城下優里は、長年引き篭もっている在川が空想のなかで作った人物で、だからこそ在川に都合のよい存在だった。
在川は狂ったように笑いながら、また一歩死へと歩みを進めるのだった。
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お仕事あるあるでしょうか。ツアー会社のカスタマーセンターのオペレーターとお客様とのやりとりです。
短いです。
お読みいただければ、幸いです。
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きみとはなしができたなら。
大学3年生の主人公が、夜ふと星を見上げ、3年前の出来事に思いを馳せる。
幼馴染みで一番の親友であった彼女との、切なくもどかしい物語。
ずっと親友であることに意味があった。
登場人物は、2人だけです。
家紋 武範さまの「あやしい企画」参加作品です。
本日より毎日更新します。
著作者:藤乃 澄乃 無断転載は固く禁じます。
2020年2月4日 ジャンル別ランキング 3位いただいております!
誰しも一度は考えた事がある最低な謎。
――何故、女なのに「ナイチンゲール」と言うのか?
それを禅問答同してみました。
夕景、古書店、大通。それを静かに見つめる者。
大通沿いにあるこの古書店にはいつもコーヒーの香りが漂っている。
口数は多くないものの、人当たり自体は悪くない店主が煎れるコーヒーを飲みながら、今日も相談に来る人がいる。
そんな風景を見つめていると……。